この見学会は、企業による人材確保が難しく、優秀な人材の県外流出が大きな課題となっている中で、「和歌山にも優れた技術力を持ち、世界で活躍するものづくり企業が数多くある」ことを高校生に知ってもらい、将来、和歌山の企業への就職につなげたいとの思いから、2年前に開始した事業です。

　今回は、セイカ(株)、(株)島精機製作所、(株)日本化学工業所、紀州技研工業(株)、阪和電子工業(株)の5社にご協力いただき、和歌山県立向陽高等学校の1年生5クラス、計201名が企業見学会に参加しました。

　当日は、クラスごとにバスで1社を訪問し、会社概要や製品の紹介、工場見学などが行われました。また、向陽高校を卒業した先輩社員も参加し、文理選択や大学選びのアドバイス、就職までの経緯、仕事のやりがいについての質疑応答が行われました。

　参加した生徒からは、「初めてものづくりの現場を見て刺激を受けた」、「Made in WAKAYAMAの製品が身の回りに多くあることに驚いた」、「和歌山の企業やものづくりに興味がわいた」、「教師志望だったが、他の仕事にも興味が出てきた」、「地元・和歌山に貢献したいと思うようになった」といった感想が聞かれました。

　受入企業からも、「少しでも和歌山に興味を持ってもらえたならうれしい」、「知名度が低いため、このような機会を通じて会社を知ってもらえてありがたい」、といった声をいただきました。

　当所としては、今後、生徒の皆さんが地元以外の大学進学や就職をすることとなっても、再び地元に戻り、和歌山の企業で活躍してくれることを期待しています。