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年頭所感2024

魅力あふれる地域づくりを目指して ~変革と創造へのサポート~

     明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、清々しい新春を御迎えのことと、心からお慶び申し上げます。

       皆様の御繁栄と和歌山の発展に、本年も役職員一丸となって取り組んでまいりますので、御理解御協力をお願い申し上げます。

         昨年5月に新型コロナウイルス感染症が法律上5類に移行し、“日常”が戻ってきました。2024年は、4年ぶりにマスクのない初詣、立食形式での経済5団体主催の新春賀礼会からスタートしました。観光地は賑わい、航空機や新幹線は満席、海外とのフェイス ツー フェイスでの商談も当たり前になりました。コロナを意識しない“日常”が一層加速する明るい一年を予感させる新年です。

           阪神タイガースとオリックス・バファローズがリーグ制覇し、阪神は38年ぶりに“アレのアレ”に輝きました。両チームのパレードには延べ100万人が足を運び、関西が熱く燃えました。山本由伸投手は3年連続で投手4冠とMVPに輝き、今年は大リーグでの活躍が期待されます。将棋界では藤井聡太棋士が2016年のデビュー29連勝から一気に頂点まで駆け上がり、前人未到の8冠を達成しました。常識にとらわれないトレーニングや最新のテクノロジーを駆使したトレーニングに励み、頂点に立ってなお一層の高みを目指してチャレンジする姿勢に感動を覚えます。

             山本投手や藤井八冠だけではありません。多くの若者が様々な分野で、独自のやり方で可能性を追求し世界を舞台に挑戦する姿が珍しくない時代になりました。起業が学生の選択肢になり、Z世代の経営者がメディアに登場します。生まれた時からスマホが身近にあり、生成AIを使いこなす世代は、社会を急激なスピードで変えていくことが予想されます。私たちも今に満足せず、どんどん新しい価値観、発想、技術を取り入れ進化していかないと取り残されるという思いを、改めて強くしたところです。

               昨年は、観測史上最も暑い夏になりました。世界気象機関は世界の平均気温が産業革命以前に比べ1.4度上昇との見通しを発表しました。日本の人口減少が止まりません。令和4年の出生数が明治32年の調査開始以来最少の77万人になりました。持続可能な発展に向けて待ったなしのGX(グリーントランスフォーメーション)や少子化対策に、我が事として取り組んでいかなければなりません。

                 株価は円安効果もあって好調な企業の業績を反映し、バブル崩壊後の最高値を更新し続けています。金利も上昇に転じ、最低賃金も全国加重平均で1,000円を超えました。日本が抱える大きな課題の「デフレ脱却」に向けて動き出した一年でもありました。こうした動きを地方の中小・小規模事業者には素直に歓迎できない事情があります。資源・エネルギー高、人手不足、円安等事業者を取り巻く環境は大変厳しく、売り上げが利益に結びつかない状況が続いています。利益→賃上げ→消費拡大→売上増→利益→・・・の「成長と分配の好循環」の流れに乗れないもどかしさを感じる皆様も多いと思います。生産性向上、価格転嫁、消費拡大など、好循環の流れが地方でも生まれるよう国や県に対して要望活動を粘り強く行うとともに、各種の支援策を事業所の皆様が効果的に活用されますよう、相談・支援業務を一層充実してまいります。

                   関西・和歌山の活性化の起爆剤「大阪・関西万博」がいよいよ来年4月に開幕します。工事の遅れや費用の増額などネガティブな話題が先行していますが、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、最新の技術やシステムを使って参加者一人一人の幸福な生き方は何かを問いかける「未来社会の実験場」です。未来を体感できることが楽しみです。和歌山商工会議所では、自分史に残る万博体験につながるよう、機運醸成の取組とともに入場券購入のお手伝いもしますので御協力をお願いします。

                     新しい一万円札が7月3日に発行されます。商工会議所の創設に大きく関わった渋沢栄一翁が肖像画になります。「商売(経営)は利益の追求と社会貢献」の考えのもと、利益と道徳の両立を実践したことで知られる渋沢翁は日本資本主義の父とよばれ、日本の近代経済の基盤を築きました。「逆境の時こそ、力を尽くす」という渋沢翁の信念に学び、事業者の皆様が行動を起こし成果を確実に掴み、輝く未来を描けるよう、和歌山商工会議所といたしましても「変革と創造へのサポート」に全力を尽くしてまいります。

                       皆様にとって成長と進展の一年になることを御祈念申し上げますとともに、今年こそ紛争が終結し世界平和が訪れることを切に願って年頭の御挨拶といたします。

令和6年1月1日

和歌山商工会議所 会頭 竹田 純久